<年頭に当たって>日本は普通の国家を目指すべきだ。

  世界で日本は普通の国家だろうか。かつての表現を用いれば、日本は西側諸国に属し、資本主義国家として明治より歩み続けている。


 先の大戦で敗北するまで、日本は世界の潮流に従って「富国強兵」を国是として、欧米列強の帝国主義諸国と伍して世界で確かな立場を築いてきた。それをとやかく批判する国民も一部にいるが、日本が欧米列強の植民地にならず、むしろ併合した朝鮮半島と台湾の人たちを文化の恩恵に浴すように導いた人道主義は高く評価されるべきものだ。


 


 戦後の歩みは明治維新よりも一層困難な歩みだったと回顧する。その桎梏は現在にも残り、「日本の防衛」を名目に米軍が日本の各地に駐留してが、その実態は米国による日本支配であることを日本政府と日本国民は容認している。


 しかし曲がりなりにもサンフランシスコ条約により独立し、日本は独立国家として60年以上も歩み続けていることになっている。その矛盾した現実が日本国内の基地問題として顕在化し、国民も日米地位協定が不平等な条約で、それが米国による日本統治の残滓であることに気付いている。


 


 戦後日本は世界に類例を見ないほど「お人好し国家」として近隣諸国、とりわけ韓国と中国に義務とされていない援助を営々とやってきた。韓国と中国にとって日本の援助が両国の経済がテイクオフする一助になったのは疑う余地のないところだが、経済成長をはじめると足並みを揃えて両国は「反日国家」になった。


 国家間の援助は個人間の援助とは異なることを日本は学んだはずだ。両国は条約根拠もなく援助してくれた日本に感謝するのではなく、自国の尊厳を保つために「日本からの援助」を自国民に秘匿し、日本を敵国として「反日教育」を堂々と開始した。両国の政府が国民を統治するに当たって、両国政府は国民から尊敬される対象でなければならず、日本からの援助も一助となって経済的な基盤と社会インフラを築いてきたとは口が裂けても国民に知らせることは出来ないのだ。


 


 だから韓国はあたかも「独立戦争」を戦って日本から独立を果たしたかのように「嘘の歴史」を韓国民に教えている。国家として「独立記念日」まで制定して国家行事を行っている。中国も同様に1948年に国民党との内戦を制して独立したにもかかわらず、日本と独立戦争を戦ったかのように自国民に教え込んでいる。だから中共政府が国連に「戦勝国」として安保理常任理事国の一員として鎮座しているのは公明正大なインチキだ。そのインキチを許しているのは他の常任理事国の欺瞞性のゆえに他ならない。彼らが大戦以前の世界で何をやってきたのか、歴史を紐解けば歴然としている。


 


 安倍氏は特使として韓国へ派遣する額賀氏に「韓国は重要な隣国だ」と、日本政府の意向を伝えるように伝達したようだ。隣国として重要なのに異論はないが、重要だからこそ日本は韓国や中国の隣国として両国に「躾」をしなければならない。曖昧に微笑して「経済援助」をすれば良好な関係が築けるわけではないことを戦後の歴史で学んだはずだ。日本ほど両国に尽くした隣国は世界のどこにもない。世界の国々は極めてドライで商売第一主義だ。なぜ日本は長期的な視野で隣国と付き合おうとはしないのだろうか。それとも心の底から中国と韓国をバカにし切って「コウシテオケバヨイ」と、頭を下げに行くのだろうか。


 


 日本ほど世界で清廉潔白な国はない。むしろ純情可憐としか表現出来ないほどだ。しかし英語で「純情可憐」とは「無能」と殆ど同義語だ、という事実を忘れてはならない。世界はまさしく権謀術数の時代の真っ只中だ。世界平和がそう簡単に手に入るものでないことは前世紀の初頭から一日としてこの地球上から戦塵の消えた日のないことを考えるまでもないだろう。


 日本も世界で普通の国家になるために、米国という指導教官の下での仮メン運転ではなく、独自外交を始めなければならない。かつて田中角栄氏がそうしようとしてロッキード事件を仕組まれた。小沢一郎氏も日本を普通の国家にしようとしてこの国の検察とマスメディアによって総理大臣になるはずだった民主党代表の座を追われた。そして小沢氏の仲間として首相になった鳩山氏は「最低でも県外」と日本国首相として極めて当然なことを主張したばかりに官僚のサボタージュ(ウィキリークスが暴露した米国の外交文書によれば国家反逆罪に当たる米国政府との内通だが)とマスメディアによる謂れなき攻撃によって退陣せざるを得なくなった。


 


 小沢、鳩山両氏に対する仕打ちにイジケた民主党政権が国民政党としての軸を失ってフラフラと迷走し、官僚と官僚丸抱えの政党・自公に抱きついたのは国民に良く知るところだ。


 安倍自公政権は米国からの自立を画策した民主党政権から大きく舵を切り、半独立国家・日本への回帰を果たしてあらゆる改革は元の木阿弥になるだろう。


 現実的政策を採るなら暫くは日米安保体制は日本の外交の基本だが、世界で普通の国家になる準備をするか否かは半独立国家としての今後の歩みに大きな相違がでる。まず米国の国益に沿って中国と韓国に微笑する必要はない。両国が日本からの恩恵を国民に白状し、反日教育を止めるまで国家的な交渉を一切絶つことだ。経済界も政府に同調して両国との関係を少しずつ解消することだ。


 中国と韓国は経済的な崖に直面している。両国はこれから困難な局面に入っていくだろう。何かにつけて反日活動を両国政府が強めこそすれ、弱めることはない。たとえ日本が以前にも増して経済援助しても、全く無駄に終わるだろう。放置することが最良の両国との国交の選択だが、安倍政権は米国の要請に基づいて「仲直り」使用と特使を派遣するという。愚かなことだ。また何がしかをフンダクラレて元の木阿弥だ。何も学習しない官僚たちとこの国のマスメディアの隷米主義にはウンザリする。しかし、それでも世界の普通の国家を日本は目指すべきだ。



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