韓国ドラマを垂れ流す愚策。
韓国ドラマを流し続けている各テレビ局の経営者に、その理由を問いたい。それが制作費が安価だからというのなら、愚策もこれに極まるといわざるを得ない。
日本には売れない俳優の卵が何人いるだろうか。売れないシナリオライターの卵が何人いるだろうか。彼らにチャンスさえ与えられれば大きく育つ可能性がある。しかしテレビの制作担当にそうした卵を理解ある眼差しで育てようとする人材が少ないのも事実だ。
韓国ドラマをすべて悪いとはいわないが、少し見ていると筋書きが解るほどウケ狙いの創作姿勢が鼻につく。日本のテレビもどのチャンネルを回しても同じような芸人が雛段に並んでおしゃべりにうつつを抜かして時間が過ぎ去るのを待つばかりというのが目立つ。何も創意工夫もなく、無難な芸人を集めて登場させればオマカセの粗雑な台本で番組のシャクが埋まると考えている。テレビが詰まらなくなった所以だ。
それならいっそのこと、テレビの一定時間を若い無名のシナリオライターと無名の役者に提供すれば良い。民間ならスポンサーの視聴率至上の意向で無理かもしれないが、NHKなら出来ない相談ではないはずだ。いやむしろNHKにはそうした役割が期待されているのではないだろうか。いずれにせよ、勧善懲悪、イジメもののオンパレードで時代考証も実にいい加減な韓国ドラマの氾濫が少しでも治まるのは良い傾向だ。