橋下氏の意見は正論か。
エネルギー戦略の策定に向け実施している意見聴取会で、政府が電力会社関係者の発言を認めない方針を決定したことについて、大阪市の橋下徹市長は18日、報道陣に対し「電力会社の意見も一つの意見。公正な手続きで選ばれたなら、どういう意見だったとしても聞かないといけない」と述べ、多様な意見を封じる政府の対応を批判した。(以上「産経新聞」引用)
広く国民の意見を聞くというのなら当事者の電力会社関係者の意見を聴く必要はないだろう。なぜなら電力会社は既に政府に対して2030年に原発依存率20ないし25%と意見を述べている。それに従って政府は大飯原発の再稼働を「暫定基準」で決めてしまった。その判断が正しかったのか、国民の意見を聴取する会であるなら、当然電力会社関係者は当事者として排除されるべきだ。
どんな意見であれ、公正な手続きによって選ばれたのであるなら、というのが橋下氏の考え方が破綻しているところだ。それなら公正な手続きかどうかから、まず国民は検証できなければならない。それすらも行わないで「選ばれたのは国民の一人だ」という論理は大いなる矛盾ではないだろうか。