face bookがそれほど素晴らしいのか。IT企業というも、過去のコンテンツの焼き直しに過ぎない。
face bookがニューヨークで株式上場し、若い億万長者が登場したというのでマスコミは囃したてていたが、その日にGMが広告媒体としてのface bookに疑問を投げかけて広告掲載をやめた。そうしたこともあってか、思ったほど新規株式の価格は伸びなかったようだ。だが総資産1兆円超えの若い億万長者が誕生したとマスコミは持ちあげている。
しかしface bookに素晴らしい技術革新があるわけではない。機能としては一昔前の交換ノートと文通仲間募集を掲載する雑誌を併せたものでしかない。そうした過去のモデルをネット空間に持ち込んだものでしかないのは楽天もその通りだ。かつてのカタログ販売が冊子の代わりにネットを利用したに過ぎない。出会い系を運営している各IT企業も駅構内の「伝言板」をネットへ場所を移しただけだ。
画期的なアイデアをIT技術を駆使しネット空間で合理的に素早くサービスを行う企業が出現すれば、それこそ本格的なIT企業の出現だといえるだろう。
しかし、その予兆はある。スマートフォンのサービスで楽譜を写真で写すと音楽が奏でられるソフトが出来た。それこそ楽譜の読めない門外漢も作曲家になれる可能性が出たわけだ。
現在の数多あるIT企業と称するモノの殆どは過去の企業モデルの焼き直しに過ぎない。その程度の「技術革新」でIT起業家面をして大きな顔をしている連中は後数年もすれば画期的な本格的なIT技術を利用した本物のIT企業によって淘汰されるだろう。それも驚くほど呆気なく。
時代の厳しい選別眼に耐えたものだけが「骨董」として価値を未来へ繋ぐ。各種電気機器の原理を考案したエジソンは今も生活の中に生きている。古伊万里などの価値は時の経過とともに益々輝きを増す。安易なIT起業家を目指すより、若者たちはC言語ぐらいは学んで、本格的にITを使いこなす起業家を目指してはどうだろうか。face bookの思いつきだけの起業家のにわか成金をニュースで拝顔して、それほど時を経ずして泡のように消えてなくなるとの予感を覚えた。