リチャードギアの寅さんのCMとは。

 ともすれば忘れがちになる日本の笑いとペーソスを凝縮した映画が「男はつらいよ」シリーズだった。その寅さん役に扮したリチャードギアが登場するCMが放映されている。2パターンのCMを視たが、なかなか良く出来ていると感心する。日本人で寅さんシリーズのCMはなかなか作れないだろうが、米国俳優の紛争には何故か微笑ましいものを感じる。


 


 それはおそらく文化というものなのだろう。終戦間もない昭和の時代を切り取ったような「男はつらいよ」シリーズの映画だった。しかしアッという間に映画の世界を現実は追い越し追い抜いて遥か彼方の郷愁へと遠ざかってしまった。しかし外国人からすれば寅さんは懐かしい日本の原風景だと理解するもののようだ。


 


 寅さんは決して裕福ではない。それどころか時には旅の途中で財布の中に500円札一枚しかない場面だってある。それでも何とか郷里の葛飾柴又へと辿り着き、僅かな肉親に大歓迎される。


 過ぎ去った過去の日本をそこに見るような気がする。それに引き換え、AIJの社長は年金基金を詐欺同然に食い潰して年収7000万円を得ていたという。それでも国会で「詐欺ではない、損を取り返そうとしていた」と嘯いた。それこそが詐欺師の常套句だと知らないのだろうか。


 


 政治は国民のためにある。国家のためにあるのではない。国民あっての国家であって、国家が国民より優先されれば北朝鮮と同じ状況だといわざるを得ない。


 日本は20年近く地価が下落し続けている。超長期デフレ社会経済から脱却できないでいる。どんな経済学の教科書を紐解いてもデフレからの脱却にはマネーサプライを増加することとあるが、増税せよとは書かれていない。デフレ下の増税はやってはならない政策だとされているのはどんな経済学者でも共通する見解だ。


 


 しかし、この国の首相は特別のようだ。命を賭けて消費増税をやると言い切っている。「税と社会保障の一体改革」との掛け声は消え失せて、増税だけになってしまった。


 しかも行・財政改革は一向に示されないが、とにかく増税だという。野田首相は国民の暮らしが分かっているのだろうか。長引く所得削減に押し潰されそうになりながらも、必死で生きている国民の暮らしが。年に総合計で1億円の収入になる政治家の感覚では分からないだろう。


 


 民間企業では50歳前後で一旦社内退職をして、それまでの年功序列給与体系から年俸制へと移行して半減するのが慣行となっているが、民間に準じるはずの官僚給与体系は退職するまで年功序列給与体系だというから大笑いだ。だから定年延長を理由に公務員新卒採用を半減するというバカなことをやるのだ。


 民間企業に準じるはずが、準じていない公務員給与体系をまず問題にすべきではないだろうか。そうして民間並みにすれば、増税は全く必要ないと分かるはずだ。



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