学者バカとはまさしくこのことだ。
産経新聞によると<大阪府議会は5日、地域政党「大阪維新の会」の府議団が9月議会に提案した「職員基本条例案」をめぐり、元経済産業省官僚の古賀茂明氏と、太田肇同志社大教授(組織論)を参考人として総務常任委員会に招致。古賀氏が賛成の立場で、太田氏が反対の立場でそれぞれ意見陳述した>とある。
賛成の立場の古賀氏の意見は<年功序列を改め、業績を重視する公務員制度に改革しなければ、府財政は破綻する」と指摘。府職員の現在の待遇について「いまや失業が当たり前になった民間よりはるかに良い。公務員は絶対に首にならず、給料は上がっていく>とのことで民間勤労者と比較した意見は良く分かる。それに対して太田氏は<職員の処分規定に疑問がある、として、公務員は民間と比べて目に見える成果を上げにくい。成果主義を導入すれば職員が上司の顔色を気にするようになり、意欲の低下を招く>と発言したようだ。
何と太田氏は公務員にこよなく優しいのだろうか。成果主義だと上司の顔色を見るようになる、というのはこの世の中のあらゆることに於いて、当然のことではないだろうか。たとえば学生のアルバイトでも言えることだし、成果主義でない学者がいるとしたら驚きだ。大学の研究室で学問を重ねているとそうした説を体得するものなのだろうか、何とも浮世離れした飛んでもない人物だといわなければならない。
この程度の意見陳述の反対で提出議案をやり直すなどと憶測記事を書いているが、産経新聞も成果主義を取り入れていないのだろうか。記事一本とて書かない新聞記者がいても、産経新聞は了とするのだろうか。公務員の社会にも世間の常識が通用するようにするにはどうすれば良いのだろうか。