復興庁を作らなければ復興は出来ないのか。
3.11以来延々と果てしない議論の末、師走を迎えてやっと「復興庁」という東北被災地をダシに使った官僚たちの新しい『離れ』がまた一つ出来た。菅政権とそれに続く野田政権はいったい何をやっていたのだろうか。
延ばしに延ばしたため、本格的な災害復興は来年の雪解けを待つしかなくなった。その間「復興庁」という談合部屋で官僚と天下り業界で談合を繰り広げるのだろう。お目付け役として最も煩い小沢氏には検察と第五検審会で手枷足枷を着けたから、松下政経塾卒業生によるお坊ちゃま内閣で財務官僚の監視下、増税・増負担の政策にうつつを抜かしていれば良いだけだ。どうせ雪解けまで実質的な仕事は始まらないのだから。
復興庁がなければ閣僚や政治家たちは復興ができないのだろう。すべては官僚に丸投げしているから、政治家たちは官僚のペーパーが目の前に差しだされるのを待っていれば良いのだろう。少しでも独自の意見を言うものなら官僚の局長クラスの鉄砲玉がトンデモ発言をして意に沿わない大臣の首を飛ばしてしまう。
これほど国際金融情勢が切迫し、未曽有の円高に国内産業が喘いでいる時に、国会審議は「増税」と「復興庁創設」だ。何とも内向きな議論に終始し、大マスコミもそれがすべてであるかのように「消費税増税」に国民世論も概ね賛成している、というお得意の「世論調査」結果をどれも掲げて得意満面だ。本当の肌で感じる寒々とした国民世論とかけ離れた「消費増税容認世論」を誰が信じるというのだろうか。本当に実施したのなら誰もが検証できるようにyou tubeなどに世論調査しているコールセンターの映像と音声を(個人情報にはPを入れて)アップしてはどうだろうか。
官僚たちのサボタージュと、それにまんまと乗せられて「復興庁」を作る政治家たちの無能・無策には驚きを通り越して怒りすら覚える。復興庁がなければ災害復興は出来ないのか、と改めてあまりに遅いダラダラな役所仕事を行う官僚たちと無能な与野党政治家諸君に聞きたい。