中国にジョブズ氏が必要だと言ったというが、

  中国の温家宝首相は蘇州工業パークを視察した際に、座談会で「研究成果は必ず、産業化せねばならない」と述べた。「成果をただ放置しておけば、花瓶を飾ってあるのと同じ」、「研究スタッフの刷新と発明には企業支持が必要」と述べた。そして技術の刷新と産業化について、「中国には“ジョブズ”が必要だ。アップルのような製品を作り、世界市場で(確固たる)地位を占めねばならない」と主張したという。


 


 それでは中国にジョブズが誕生しうるのかというと悲観的にならざるを得ない。なにも中国人に独創的な発想がないとか、そうした偏見を述べるつもりはない。ただ、中国の模倣文化が独創的な巨人が排出する芽を摘んでしまうことを警告しておきたい。


 


 知的所有権に対して鈍感な中国政府の下で、いかに独創的な技術革新を行おうとそれはたちまち模倣され、独創的な発明した者は開発対価を十分に手にする暇もなく海賊版により生活の基盤を奪い去られてしまう。それなら独創的な発明をする必要はなく、人が発明したものを買ってきて解析し、その技術を盗んで模倣品を制作する方が安価にして簡単に利益を手にできる。従って誰も苦労して独創的な製品を開発・研究しようとはしない。


 


 中国は模倣文化だ。それでもファッションやバッグなどは本質的な機能の模倣ではなくデザインの模倣だから国内産業の芽を摘むこともないだろうが、こと工業製品の模倣となると話は違う。それはデザインよりも科学技術の問題だ。その近代化に欠かせない科学技術の模倣をしている限り、中国製品が世界のトップランナーになることはない。絶えず後塵を拝しながら、先進的な科学技術をチョロッとコピーして稼ぐだけだ。


 


 温家宝首相はそうした中国の模倣文化を恥じて徹底的に知的所有権を保護しなければジョブズは決して中国に現れないことを悟らなければならない。それは登録商標権のあり方にもいえることだ。日本の「讃岐うどん」でない、中国人による中国の「讃岐うどん」がかの国の登録商標として通用するなどというバカげた法律を直ちに改正しない国際感覚で、中国の何が世界に冠たる商品になるだろうか。恥なき国の一時的なボロ儲けは、しょせん襤褸でしかない。



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