比例当選議員の鞍替えをいつまで許すのだろうか。

 先の管首相不信任案に同意して党を除籍になり、現無所属の横粂勝仁衆院議員(29)(比例南関東ブロック)は20日、次期衆院選で菅首相のおひざ元である東京18区から無所属で出馬する意向を固め、周辺に伝えたようだ。


 不信任案騒動で「除籍」処分になっても、それは民主党内の話だから別に構わないが、次の選挙で東京18区から出馬する、というのは穏当ではない。


 


 いうまでもなく東京18区は菅氏の選挙区だ。そこから出るということは民主党とは明確に政治的立場を異にする、ということだ。菅首相不信任案に同調したのはそれなりに理解できる。菅氏の無能・無策政権により被災地の復興は遅れに遅れ、福一の原発事故による放射能汚染も官邸の情報秘匿により拡大拡散してこの国の食と国民の健康を危うくしている。


 しかし除籍という懲罰に対して「次の選挙では東京18区から出る」と報道機関に公言するのとでは性質が異なる。民主党に復帰する糸を自ら切ったことになる。それなら小選挙区で落選し比例区で当選した身分を民主党へ戻すべきではないか。サッパリと民主党的なものと決別して菅氏に挑戦すべきが筋ではないだろうか。


 


 これまでも似たようなケースはいくらでもある。最も酷いのが与謝野氏の場合だ。2009総選挙・小選挙区で海江田氏に敗れたが比例で復活当選を果たした後、自民党を離党して「立ち上がれ日本」を平沼氏らと立ち上げたが民主党との連立参加を巡って党内対立し、結局与謝野氏一人が離党して民主党菅政権の閣僚となった。


 だから復活当選時には自民党の比例票の世話になっておきながら、民主党政権の閣僚になるという前代未聞の事態を引き起こしている。ここに到れば比例復活当選の妥当性を問わなければならない。高惜敗率は本人の努力かもしれないが、復活そのものは党に寄せられた有権者の意思だ。それを無視して政界の渡り鳥よろしくピーチクパーチクと枝から枝へ飛び回るのも自由だというわけにはいかないのではないだろうか。


 


 いっそのこと、ゾンビのような比例復活当選、などという矛盾に満ちた仕組みは一掃した方が良いのではないだろうか。そうすればスッパリと200議席削減できることになる。だが即座に公明党や共産党など比例頼りの政党が反対表明するに違いない。


 それなら参議院を都道府県単位の大選挙区にして、衆議院を小選挙区だけにすれば良いだろう。少数政党は参議院に活路を見出し、少数意見も生き残れる議会として参議院を熟慮の議院にすれば良い。そうした国会改革を早急に望むものである。



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