総選挙を実施して何が変わるというのか。

 無意味な言葉の羅列をしているとしか思えない。救国政権を樹立するために総選挙を実施して国民の信を問う、というのは結局何をしたいのだろうか。


 現在の日本は救国政権を必要としていない。災害復興予算措置を早急に国会が審議して、予算を成立させて地方へ渡せば良いだけだ。国が全力を挙げてすべきは福島第一原発の安定化だけだ。


 


 民主党の直接支給を「ばら撒き」と断定するのは幼稚的に過ぎる。少子化対策で国の制度事業の枠を広げれば良いではないか、というのなら幼保一元化を阻んでいる馬鹿げた勢力を排除すれば済むことだ。それを両立させて更に両方の長所を取り入れた新制度を導入しようとする、官僚の得意技「焼け太り」に乗るのなら政治家は必要ない。幼稚園はガラガラだが、保育園は足らないというのなら両方の垣根を取り払えば良いだけだ。


 


 大体が幼稚園は学童前段階の学習だ、と位置づけ、保育園は家庭の事情で保育が出来ない所帯の学童年齢以前の幼児を預かる、という使い分けをしているが、その説明にどれほどの合理性があるのだろうか。幼児はいずれも同じ幼児だし、家庭の都合があろうが無かろうが学齢以前に団体生活を習慣づけるのは一定の意味があるだろう。そもそも幼稚園と保育園に分けて幼児を文科省と厚労省が取り合っている図の方が滑稽だ。いい加減、国会議員は幼保一元化を「エイ、ヤッ」と片付けてはどうだろうか。


 


 少子化対策が国にとって至上命題なのはこれまでもブログで繰り返し述べてきた。国民の数がこのまま減少しても人口超大国の隣国から移民を大量に受け入れて、最後は国を乗っ取られるのも容認するのなら少子化対策の「子供手当」をばら撒きと批判しても良いだろう。そうでない限り人口減の社会はついに社会インフラすら税収で賄えない状態に陥り、百年後の日本国民は錆だらけのレインボーブリッジが崩落するのを目撃しなければならないだろう。


 


 高速道路もマヤカシの民営化により向こう五十年は借金返済で存続することになっていた。その間も高速道路は延長されるから、つまりプール制のドンブリ勘定で高速道路を維持する限りは国税を注ぎ込みつつ永久に存続し続けることになっている。つまり道路公団一家の利権はマヤカシの改革により永遠に保証される構造になっているのだ。それを打破する有効策は唯一「高速道路無料化」だ。つまり高速道路を特別な道路としないで、一般道路と同じくガソリン税で賄えば良いだけだ。そうすれば高速道路にかかわる利権屋はすべて解散となる。


 ゴチャゴチャと屁理屈を言って高速道路会社を存続させる限り、税を投入しつつ高速道路一家の各種団体は「オラガ春」を満喫し続けるだけなのだ。


 


 農家への戸別保証はTPPとの見合いで実施するつもりだったものだ。日本は加工貿易で発展してきたし、今後も資源小国の日本が生きていくためには貿易立国しかない。それなら自由貿易を担保しなければ他国との貿易に歪が出かねない。


 確かに、日本には日本の国策があり、日本の都合による貿易策があってしかるべきだが、それが日本の自己チューだと批判されれば貿易立国の基盤が揺らぎかねない。つまりTPPへの加入は基本原則で、どのような配慮を国内産業に対して行うことが国益なのかの鬩ぎ合いの議論をしっかりとやるしかない。


 


 稲田女史は解散総選挙が金科玉条のごとく書かれているが、この非常時にそうした暇があるのだろうか。菅氏から谷垣氏などの自民党政治家に首相が交代すればすべてうまくいくと考えているのだろうか。自民党政権になれば災害復旧利権を官僚に丸投げして、そのお零れに与ろうとする族議員が跳梁跋扈するだけではないだろうか。かつての公共事業がそうであったように。


 


 国による制度事業がいかにダメかは福島原発で良く分かるだろう。どれほどの「安全」を請負う機関が原発に群がっていたか、ネットで調べてみれば仰天するほど似たような名前の機関がもぶれついている。そして放射能を撒き散らしているのだ。それだけに非ず、世界で日本の原発が顰蹙を買っているのだ。稲田女史は福島選出の議員だが、誰がどのように原発を推進して誰がどのように原発の安全神話を広め、誰がどのように在野の学者の警告を無視してきたのか、を検証して福島選出の自民党国会議員として真摯に反省しなければならないだろう。



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