マニフェストは政権公約ではないのか。

 福山哲郎官房副長官はマニフェストの見直しに関して「自分はマニフェストを作った一人として思いは強い」と残念な思いを吐露しているが、その程度の軽いものなのだろうか。


 


 何度か「羊頭狗肉」という故事を引用して菅政権は国民を騙すつもりかと非難した。羊頭狗肉とは店頭に羊の肉を売っています、という看板を掲げていながら実際には犬の肉を売る、ということだ。


 


 民主党はマニフェストで歳出削減努力を官僚・公務員改革や天下り根絶、さらには不要な巨額公共事業の見直しなどで民主党が掲げる政策を実行する、したがってこの任期中は消費税増税はしないし、そうした議論も控える、としていた。


 


 しかし菅氏に政権が移ってからはマニフェストに謳っていたそうした政策のみならず、日中等距離外交も反故にされ、沖縄米軍普天間基地移設を行い、沖縄への過重な基地負担を軽減するとしていたが、それも木端微塵に砕け散った。


 


 国民は菅政権を見ていると政権運営がぎこちないものの日本は依然として自民党政権が存続状態しているのかと勘違いするほどだ。まさしく菅羊頭狗肉政権だといわなければならない。その最大のものは官僚の既得権益を剥奪するどころか「在任出向」という職務権限にかかわる極めて犯罪色の強い「天下り」まで認めてしまったということだ。


 


 菅氏にはがっかりした。そして菅氏の愚行を容認する民主党にもがっかりだ。さらに仲間で検察が無罪とした小沢氏を実態不明の第五検審会が不起訴不当を議決し指定弁護士が憲法違反濃厚な「検審起訴」を行うと、立法の府を構成する国会議員にも拘らず、安手の週刊誌のように「小沢氏の処分」に狂奔している。まさしく「狂奔」だ。


 なぜ立法の府に相応しく、多くの国民が疑問を投げかけている第五検審会議決を検証しようとしないのだろうか。たとえ菅氏や仙谷氏の思惑通りに検審会が動いたとしても、立法府と行政府とでは立場が違うと突っぱねて、真実の解明と再発防止をすべきではないのだろうか。


 


 国会議員が国会議員たる本分を忘れて、テレビタレントさながらの意識と身振りでパフォーマンスを演じるのに国民が喝采を浴びせるのは本来の日本の国民性ではないはずだ。


 そもそもパフォーマンスという言葉の適当な翻訳語すらないのが実態を示している。むしろパフォーマンスを演じるのは芸人であって、いやしくも政治家は軽舌の輩ではない、との風格があったものだ。それが大手マスコミの醸成する世論なるものに惑わされ、流されて一様にこの国の将来を考える「フリ」をしているが実は何も考えていない。ただただ米国のポチとして存続を図っているだけだ。日米安保体制を錦の御旗として。


 


 マニフェストを反故にするなら直ちに政権を返上すべきだ。そして解散総選挙を新しいマニフェストで行うべきだ。それを国民が「またコロコロと変える日替わりマニフェスト」だとして誰も信頼しないだろうが、それでも選挙をすべきが羊頭狗肉政党ではないというせめてもの証だろうし、そうすべきが政治家としての最低限の矜持ではないだろうか。



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