菅政権も酷いが、
能天気にハシゴ酒を楽しんでいる場合ではないだろう。昨夜の「TVタックル」は酷かった。出演した民主党菅政権の右代表のような国会議員三名に対して、テレビ局の提灯持ちのような評論家諸氏が民主党政権に罵詈雑言を浴びせかけた。
確かに罵詈雑言を浴びせられるだけのことを菅政権はしてきた。政権交代のマニフェストをかなぐり捨てて官僚制内閣へ逆戻りしたどころか、自民党政権以上に米国に隷属した政策を推進している。
それならそれでしっかりと「政権交代したマニフェストは止めた」と国民に宣言した上で代表選挙に臨み、国民の理解を得た上で改造内閣が船出すべきではなかっただろうか。
「TVタックル」の評論家諸氏は少なくとも9月の代表選挙では小沢氏を捏造疑惑で扱き下ろし、首相をクルクル代えるのは良くないという根拠のみで菅氏を応援したのではなかっただろうか。菅氏に小沢氏を凌駕すべき政治力も人として胆力もないことが分かっていなかったとしたら評論家諸氏の目も節穴だったといわざるを得ない。それでも小沢氏を検察と大手マスコミによるプロパガンダで国民に疑惑の政治家というイメージを刷り込み、バカバカしい検審会議決で小沢氏の政治家としての手足を縛ってしまった。「歩のない将棋は負け将棋」という哲学的な歌の文句があったが、「王将のない将棋は最初から負け将棋」なのが民主党サポータや地方議員や国会議員になぜ分からなかったのか、残念でならない。
それにしても首相としての菅氏は酷過ぎる。これだけはやり遂げるんだ、という政権を懸けた課題が何なのかも見えず、官僚に対する指導力どころか、閣僚に対する指導力すら窺えない。これほど体たらくの首相が嘗ていただろうか。
一日も早く小沢氏に事後を託して退陣すべきだ。菅政権が一日でも長く続けば日本の国益がそれだけ失われ、国際政治に日本は手痛い打撃を蒙ることになる。菅氏の素人以前の理念なき政治はもう見たくない。これほど酷い政権を酷いとテレビ芸人が言う前に、この9月にあなた方は菅氏に肩入れしたのではなかったかと、大手マスコミにコミットした幇間評論家諸氏を酷評しなければならない。菅政権が国益を損なったというのならあなた方が小沢氏を闇雲に排除したためにこの国の政治は機能不全に陥ったのだ。「王将のない将棋は最初から負け将棋」だからだ。