公党の党規約に基づく手法で、

 立候補が予定されている両者が戦えば党内融和が図れない、というのはどういうことだろうか。実際にそうした懸念があるのなら、そもそも党を構成する自覚ある政治家とは言い難い。


 鳩山氏が調停に乗り出してどちらかが立候補を取り消したとして、それが公党の代表選びとして真っ当なことか改めて問われるだろう。誰かが天の声を発して代表が決まるというのなら**党と同じことではないだろうか。


 


 いやしくも国民政党として政権を担当している民主党が任期満了による党規約に従って代表を選ぶのに複数の候補者が名乗りを上げて代表の座を争うのは健全なことだ。そうした党内民主主義を排除して「調停」により候補者が一元化されたら、それこそ密室の取引とされ権力の二元化と非難されるだろう。


 いったん旗色を鮮明にしたものはいたずらに右顧左眄すべきでなく、勝敗は別にして懸命に支持する者を推すべきだ。


 


 立候補者は民主党の代表選とはいえ、直ちに日本の首相を選ぶ選挙でもあることから国民に見える形で政策論争をすべきだ。そして大マスコミも変な思い入れをしないで公正無私に両者の政策を国民に伝える必要がある。


 


 ただし、誰が代表に当選しても茨の道が待っているのは覚悟しなければならないだろう。衆・参ネジレという現状にあって、しかも自民党の時代のネジレと決定的に違っているのは衆議院で与党が2/3を握っていないことだ。したがって参議院で反対されれば即廃案となってしまう。確かに予算本体は衆議院の優先から通るが、附則する関連法案は廃案となって実際には何も実施できないことになる。


 


 現在の菅政権の国対の手腕から推し量れば、とても多数派工作が出来るとは思えない。菅氏にしても「小沢氏が会ってくれない」とこぼすより、なぜ敢然と小沢氏の所在を確かめて事務所なり自宅へ赴かなかったのだろうか。その程度の実行力で野党の誰を仲間に誘い込めるというのだろうか。それが出来なければ間違いなく菅氏は予算成立と引き換えに国会解散を呑まざるを得なくなるだろう。


 


 菅政権は2,3か月と短すぎる、とか一年に三人も代わるのはいかがだ、とか詰まらない話をする評論家がいるが、短期間にせよ菅氏の手腕がどの程度か国民には良く分かったはずだし、二人代わるのは良いが三人代わるのは良くない、という論理的合理性は何もない。大マスコミの世論調査では国民の多くは菅氏続投を望んでいるとの結果が出ているが、それこそ民主党潰しの世論操作ではないかと勘繰ってしまうほどだ。菅氏続投となれば半年後には解散総選挙は避けられないからだ。


 


 しかしそれでも、密室での調停はしないことだ。両候補者は正々堂々と政策論争を展開することだ。それこそが公党としての責任ある行動ではないだろうか。



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