坪単価建築費が2百万円を超える豪邸とは。

 この度竣工なった参議院議員会館の建設費などが公表された。建設費が615億円で建設総面積が9万6千㎡。つまり坪に換算すると2万9千坪となる。そこで建設費を坪数で割ると坪単価が出てくる。その金額たるや驚くべき2百11万7千円余となった。


 


 バブル絶頂期にマンション建設費が坪単価120万円を超えたと建設業界では話題になったものだ。その後、バブル崩壊で建設単価が下落し、最低値の頃には坪単価40万円を切ったこともあった。現在では70万円前後を推移しているのが建設業界の常識だ。


 


 公共事業単価とはかくも凄まじいものだ。議員会館建設費が坪単価2百万円を超えている。しかもマンションと大きく違うのはそれぞれにシステムキッチンやユニットバスのあるマンションとは比較にならないほど備品費の要らない議員会館の建設費がかくも巨額だということだ。この計画は小泉政権下で提出され、前政権下で予算認定されたものだ。つまり自民党政権下で計画がなされ自民党議員たちによって決議されたものだということだ。


 


 これは何も国会だけのことではない。地方の市庁舎や公民館や各種会館がいかに坪単価が高額かを国民は知らないのだ。その原因と責任は議会議員にある。彼らがチェックすべき事項にも拘らず、ほとんどノーチェックで予算通過しているのが国と地方の現状だ。公共事業単価がいかに常識外れで、しかも競争入札といいつつ落札率が90数%に貼りついたままなのだ。


 


 確たる証拠はない(証拠があれば警察が談合事件として立件するだろう)が、落札価格が漏れていると考えるのが常識的な判断だ。この国に(地方も含めて)歳出予算削減する余地はほとんどないため増税するしかないと発言している評論家諸氏は官僚の飼い犬だと思ってまず間違いないだろう。公共事業が民間価格とかくも大きく乖離しているため予測するのは困難なはずだが、国と地方自治体のほとんどで公共事業の落札率が90%を超えている。それでもおかしいと感じない議員連中はおそらく税の浪費に関して不感症という病気に罹っているのだろう。


 


 衆議院会館も簡単な算数だから坪単価を弾いてみると良い。かかった建設費は2棟分で1170億円で建設延べ面積は2棟で20万㎡(6万5百坪)だ。そうすれば参議院議員会館よりはいくらか低いが、それでも民間の常識と比較していかに高額なものか納得できるだろう。



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