政治は選挙から始まる。

 仕組みとしては民主主義は国民が主人公だが、実際に政治をするのは当選しバッジをつけた政治家だ。いかに大口を叩こうと政治を志す限りは当選しなければ犬の遠吠えだ。小沢氏が幹事長時代に擁立した候補者を支援するのは責任ある政治家なら当然のことで、9月の代表選に影響力が残るか否かも彼の努力いかんだろう。


 


 選挙には様々な戦術があるようだが、川上戦術というものがあるとは知らなかった。小沢氏によって初めて知ったが、なるほど彼が大都会で大衆を相手に演説してもそれほどインパクトはないだろう。それよりも鄙びた田舎へ足を運んで話す方が少人数だが強く印象付けられる。


 


 一方で選挙に精通した秘書軍団を全国へ派遣し、裏方を手伝わせながら候補者に指示を出し小沢氏と連絡を取るという手法はなかなかのものだ。そこまでやる政治家が他にいるだろうか。擁立だけしてたまに出かけて行って繁華街で街宣車の屋根に上がってパフォーマンスを演じるのが関の山だ。他の人と同じことをしていては聴衆は感動しない。


 


 翻って民主党執行部が与党慣れしていないばかりか、政権党で舞い上がっているのは歴然としている。菅総理は消費税を含めた税制論議を選挙後に与野党で協議すると言いつつ、早くも還付対象年収額として勝手に様々な金額を上げてブレまくってみたり、不謹慎にも幹事長が選挙後の連立に言及してみたり、票を獲得しようとしているのか候補者の邪魔をしているのか、自分の権力者としての立場に酔っているとしか思えない馬鹿げた行動だ。


 


 米国大統領と面会した際、鳩山氏はオバマ大統領とは昼食の合間に10分間だけの話し合いの処遇だったが、菅氏の場合は対談者の最後に回された。その程度の扱いなら憮然として席を立ってしまえば良かったのだ。いかに日本が米国の経済を支えてきたか、国際社会で金魚のフンと言われながらも長年支持し続けてきたか、米国は忘恩の輩だ。日米同盟を堅持することと、個人的な扱いに憤然とすることとは別だ。首相は国民を代表して国際会議の舞台に臨んでいる。その国の代表者を遇するに礼儀というものがあるはずだ。そろそろ高圧的な戦勝国の態度で接していては戦争を知らない世代は反発こそ覚え畏怖の念は抱かないと米国に教える必要がある。そうしたことが出来る政治家の一人に小沢氏がいることは間違いないだろう。


 


 さて、選挙は水物だ。民主党劣勢の前評判がどうでるのか。民主党幹部が望外の権力を手にして舞い上がって当てにならない状態なら、小沢氏に期待するしかないだろう。



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