アベノミクス維持のために世界最大の投資基金(年金基金)を博奕に使う気か。
安倍政権は現在大部分を国債で運用している厚生年金基金を国債保有から株式投資に軸足を移そうとしているようだ。なにしろ一説には150兆円というジョージ・ソロス氏も真っ青の資金量を誇る世界最大の投資基金を日本の株式安定のために株式市場に投下しようというのだ。 国は一体何を考えているのだろうか。これまでも年金基金を証券会社に丸投げして株式運用させて損失を出し、その際に「損失付け替え」による「損失補填」が大問題になったことがあった。なぜ安倍政権は博奕のような株式運用を拡大しようとするのか、その理由は簡単だ。 日銀による異次元金融緩和を断行しているが、株式は一時15000円を超えていたものの今は急落して13000前後になっている。急落の原因は様々言われているが、実態はハゲ鷹ファンドの利益確定により売却だ。日本の株式市場に投じられている資金総量の6,7割も占めるハゲ鷹ファンドが売り浴びせれば株式市場は他愛無く急落する。そのような操作を通してハゲ鷹は世界で儲けまくっている。 しかしジョージ・ソロス氏ですら資金量は十数兆円だといわれている。日本の年金基金の資金量を以て株式市場に参入すれば日本の株式市場を高止まりさせることは簡単だろう。 しかし、それが健全な株式市場にとって良いことなのだろうか。現在ハゲ鷹ファンドが行っている電算プログラムを使って1/1000秒以下の無限回とも思われる売買は「両建ての空売買」の疑いがある。人の目は1/24秒以下は認識できないため、写真の連続に過ぎない映画が映像として認識できている。 人の頭脳判断で1/1000秒以下は思考の限界を遥かに超えているだろう。しかし電算機ならその瞬間・瞬間に株主の売買動向を読み取り、人がPCのキーを押し終える前にダッダッーと売買を何千回も繰り返しているのだ。これが公正な取引といえるだろうか。 そうした熾烈な博奕場の世界に国民の年金基金を投じるのは反対だ。アベノミクスが成功するかどうかは安倍政権の問題でしかない。失敗すれば次の政治家に政権を譲ればよいだけの話だ。アベノミクスが頓挫しても国が滅びるわけではない。 安倍氏は政権獲得前の勇ましい隣国関係の改善の意気込みを裏切って、トーンダウンさせた。米国のオバマ氏の経済政策がうまく行かなかったため対ドル円は97円台の円高になっている。アベノミクスの矢はす